葬儀に参列する機会は多くても、葬儀を営む事は少なく、いざと言う時にはどうすれば良いか戸惑うものです。
私も父の葬儀を営んだ時に、こうした戸惑いを感じつつも、何とか無事に終える事ができました。
その時の経験から、事前に知っておいたり、準備しておいた方が良い事項について思いつくままに書き記して見ます。
まず、家族が病院などで亡くなった時には、病室から霊安室にご遺体が移され、そこで涙を流す間もなく、どこでどんな葬儀を営むのかを遺族間で調整し、葬儀社に連絡を入れる必要が生じます。
遺族間で家族葬にするのか、一般の葬儀でもどんな規模イメージの葬儀にするのかを決める必要があり、ここで遺族間のイメージ合わせが中々できないと、ご遺体を病院から搬出する事ができず、非常に焦るものです。
こうした事を防ぐためには、超高齢で万が一の場合にも、天寿を全うしたと言える様な方の場合には、最悪の場合にどこでどんなイメージの葬儀を営むかを相談しておくと良いでしょう。
不謹慎な様に思えますが、もたついて遺族間でもめる様な状況よりは良いと言えるでしょう。
もちろん、こうした超高齢の家族が居られる場合には、病院に入院される事態が生じる前に、家族間でそれとなく話す機会を持って置けば、なお良いでしょう。
どの様な葬儀をどこで営むかを決めれば、最初に費用の中でウエートの大きな祭壇等を葬儀社の担当の方と、相談して決定する事になりますが、この時、見栄を張る事無く、自分達の意思でしっかり決める事が費用面で後悔しないポイントと言えます。
ご遺体は葬儀社の車で病院から葬儀会館の霊安室に移され、通夜の準備に移ります。先に記載した祭壇や棺を決めれば、後は葬儀社の方で準備を進めてもらえるので、その指示に従い、分からぬ事は何でも相談すれば良いでしょう。
また、葬儀を営む際にはお寺さんにお願いする必要がありますが、故人と関係あるお寺さんがあれば、そこにご遺族がお願いに行かれれば良いでしょう。
こうしたお付き合いのあるお寺さんがない場合には、宗派さえ分かって居れば、近隣のその宗派のお寺さんを葬儀社に紹介してもらう事もでき、宗派だけは事前に知っておく事が重要です。
通夜や葬儀の大きな流れは、参列されて理解されている事が多いでしょうが、遺族としては焼香順を葬儀の前に決めて葬儀社の担当の方に渡す必要がある程度で、後のこまごました項目は、葬儀社の方が適時どうするかを問われる事にきっちりと答えれば、意外とスムーズに進むものです。