三年半前に、実家で一人暮らしをしていた父が急逝して、家族の葬儀を初めて体験しました。
父は、自宅で一人で居る時に亡くなっていたのを発見されたので、遺体は一度警察に運ばれて検死を受けなければならず、警察の現場検証などもあって、その日は悲しむ間もないくらいの慌ただしい日になりました。
そんな中で、「数日中には葬儀社を決めて警察が指定する日時に遺体を引き取りに来るように」と言われてしまい、実兄と相談をしながら、急いで葬儀社を探し始めました。
亡くなった父の妻である私の母が、当時、2年半以上に渡って長期入院をしている最中で、すでに自立歩行ができず、車椅子を使ってリフト付きの介護車両に乗らないと外出はできない状態でした。
父だけが頼りだったそんな母が、父の死を知ったらどんなに悲しむか…と思いましたが、とにかく母にだけはしっかりと、父とのお別れの葬儀に立ち会わせてあげたいと思い、車椅子の母でも気兼ねなく参列できるような、ごく小規模な葬儀をバリアフリーな葬儀場で行うよう、アレンジをしてもらえる葬儀社を探すことにしました。
パソコンを使って、インターネットで葬儀社の検索をして探しましたが、地域と希望の葬儀の条件などを入力して探すと、条件に合う会社がすぐにいくつか見つかりました。
各会社のウェブサイトに掲載されていた電話番号に電話をかけて、話を聴きました。
都合3つの葬儀社に、電話をしてみましたが、担当者の受け応えは、本当にその会社や担当者によって違うものだと感じました。
非常に事務的で、会社のマニュアルに則って話をしているという印象を受ける会社。
とにかくできるだけ早く契約を決めたいという感じで、次々に色々な項目を挙げて「こうするのが一般的ですよ」とまくし立ててくる会社。こちらの話と希望をじっくりと聴いてくれて、それに合う内容の提案を、穏やかな口調でしてくれる会社。
結局、2つの葬儀社の担当者と会って、パンフレットや価格表を見せてもらいながら打ち合わせをしましたが、前述の3番目の会社の担当者が、とても親身になって対応をしてくれると感じたので、そこに葬儀の執り行いを依頼することにしました。
葬儀の規模が大きい場合は、スタッフが大勢いる大手の葬儀社に頼んだ方が、お金はかかっても全てお任せで、楽に葬儀ができるのでしょう。
ただ、私が希望した家族葬のような小規模の葬儀の場合は、こちらの希望をよく聴いてくれて、できるだけそれに沿うような対応をしてくれる葬儀社を選んだ方が、きっと後悔しないだろうと思いました。
その判断は正しく、この時に依頼した会社は、数名でやっているとても小さな葬儀社でしたが、金額的にも少額の葬儀を、本当によく対応してくれて、とても嬉しく思いました。
以上、私の体験談を、「葬儀社選び」のご参考になればと思い、まとめました。